空っぽのキミに
「すまん、我々も最善は尽くしているのだが・・・・・・」

医者は本当に申し訳なさそうにそう俺に頭を下げる。

「いえ、俺の方こそ。いきなりああ言われて混乱してしまって。すみません」
 
何か気まずいな。
 

あんな取り乱して、助けてくれた彼らにきつく当たって。

「こう言ってはあれかも知れないが、今は君自身の回復に専念しなさい。それが彼女の為にもなる」
 

医者にそう言われる。

「・・・・・・はい」
 

確かにその通りだ。

 
まだ身体は自由に動かせない。
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