空っぽのキミに
「俺に敬語使う方が、俺に対して失礼だ」

「うー・・・・・・」

俺の言葉に、頭を抱える結愛。
 

けど、ここだけは譲れない。

 
無理にでも言わないと、いつまでも他人行儀に話されそうだから。  

 
しばらく唸ってから

「じゃ、じゃあ・・・・・・」
 
結愛は意を決したように顔を上げた。

「えっと、純哉君・・・・・・」

 
やっぱ前みたいに「ジュン」っては呼んでくれないかと思ったけど、西崎さんって呼ばれるよりは遙かにマシだ。
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