空っぽのキミに
「ただ言ってみたかっただけだよ」

あははと結愛が照れたように笑う。

俺も釣られて笑う。

2人でそうやって歩いていると、急に辺りが騒がしくなった。

いや、騒がしいのは当たり前なんだが街中の喧騒とは違う。

悲鳴やらなにやらが入り交じっている。

「何だ?」

辺りを見回すと

「おい、兄ちゃん達、あぶねぇぞ!逃げろ!」
 

誰かがそう叫んだ。
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