* another sky *


深い律動が、私を狂わせていく。


私の身体を知り尽くした航太に、散々啼かされて…。


「…だ、め…。

航太っ、……ま、…た…。」


紅潮した私の額に唇を落とすと、航太は私の片足を、自分の肩まで持ち上げた。

突き上げられた腰を、私が一番感じる体制に引き寄せて。


「…気持ち、いいの、玲…?

イキたいなら、おねだりして…?」


「……っ!!」


「じゃないと、動かないよ?」


――――――!!


ぞくぞくと、痺れるような快感は、すぐそこに燻ったまま。

我慢出来ずに、思わず腰を浮かせた私に、航太の意地悪な瞳が揺れる。


「やらし…。

どうして欲しいの、玲ちゃん?」


「…っ、イキ…たい…。」


「…いいよ。」


フッと、優しい笑みを浮かべて。


私の顔を挟むように、両肘をつくと、抱きしめるように身体は密着した。


徐々に激しくなる熱情に、さっきまで優位に動いていた航太にも余裕がなくなってくる。


「…やば、…玲の中、気持ちいい…。」


眉間に皺を寄せて、私を見下ろす瞳が、一瞬、歪んだ。


「イクよ…?」


「やっ、ぁあっ……。」


背中に爪を立てながら、航太に必死にしがみ付いた。

航太の吐く甘い息づかいが耳に届くたびに、また快感が増していく。



私はもう、航太なしでは生きていけない。



この甘い、至上の歓びから逃げられない。



そう思い知らされた、夜だった。
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