* another sky *
そして、明日に迫った、スノボ前日の夜。
ワクワクしながら荷物をまとめていると、メールの着信音が部屋に鳴り響いた。
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あれ?
こんな時間に…?
誰だろう、―――。
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To 玲
From 麻友理
件名 Re
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由樹と会うのキャンセルになっちゃった。
急だけど、私も行っていい??
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えっ、―――?
キャンセル……?
まさか、また高橋君と…。
何か良くないことが起こったの?
返信…。
いや、電話の方が早いよね?
また一人で泣いてるんじゃないかなって、私は焦って電話をかける。
「麻友理? 何か、あった?」
「ドタキャン、されたの…。
今週は会えないって言うから…。
一人でいたくないし…。
ね、私も一緒に行ってもいい?」
沈んだ麻友理の声に、胸が張り裂けそうになる。
「勿論!
いいに決まってるじゃんっ。」
「私、やったことないし…。
道具とか、何も持ってないんだけど。」
「全部借りれるし、大丈夫だよ。
グローブとかゴーグルは、私が予備持ってるから。
えっと…。
土曜日は温泉に一泊して、日曜のお昼頃向こうを出ようかと思ってるんだ。」
麻友理に大まかのスケジュールを説明して。