* another sky *
「ここはもう、いつもラブラブでしょ?
ね、もう2年は経つでしょ?
どうやったらずっと、そんなに仲良しでいられるのよ。」
「んー。仲はいいと思うけど…。
…なんか忙しそうで、あんまり会えてないかなぁ。」
「へぇ。そうなんだ。」
「会いたいって思わないの?」
「そりゃあ、会いたいよ。
だけど、航太が頑張ってる時に、我儘、言いたくないし…。」
「そっかぁ。」
今、大きなプロジェクトを抱えている航太とは、メールでしか話せていない。
航太の休みと、私の休みが、なかなか合わなくて。
きっと『会いたい』って言ったら、時間を作ってくれるんだろうけど…。
私の我儘で足を引っ張りたくないって、いうか。
不規則な仕事だってわかってるから、あんまり無理は言いたくないんだよなぁ…。
「玲はおりこうさんだね。」
綾子が私の頭をよしよし、と撫でてくれたので遠慮なく、甘えることにした。
「りょうちゃーん。」
綾子の肩に頭をもたれさせ、きゅーっと抱きついてみる。
「会えないのは、寂しいね。」
「あ、でもね。
クリスマスにはお互い忙しくて会えなかったから、年末はずっと一緒にいたよ。」
「え、そうなの?」
「うん。私が実家に帰るまで、ずっと一緒にいようって言ってくれたから。」
「へえ。ラブラブだったのね。」
「んー。ラブラブと言うか…、んー…。」
「何よ、言いなさいよ。」
「…うーん。」