* another sky *
何て言えば、いいんだろう……。
「何ていうか…説明が…ね。」
「思ってるように、話してみて?」
麻友理は私の顔を覗き込んで、ゆっくりでいいよと微笑んだ。
「…航太をね、不安にさせてたっていうか…。
私の気持ちが伝わっていないのかなって、思っ…。」
…ぷっ。
最後まで言い終わらないうちに綾子は吹き出した。
――――――!!
「玲がー? 玲の気持ちが?」
「えー、そこ、笑うとこじゃないのに。」
私は拗ねた顔をして、睨みつける。
「ごめんごめん。」
「何で、笑うのよー。」
「だって、玲ってこんなにわかりやすいのに、伝わらないなんて、言うんだもん。」
だよねっ?
そうだよねぇ?
「私もね、こんなに好き好きオーラ出しまくってるのにね、不安だなんて、よくわかんなくて。」
「もっと俺を見てくれーとか、そんなんじゃないの?
渡瀬さんて、ああ見えてすっごい独占欲、強そうだもんね。」
ちょっ、―――。
りょうちゃん…、いくらなんでも笑いすぎ。
そして、航太…。
こんな言われようだよ、私たち…。
「んもうっ。」
「ごめん、ごめん。
でも、玲に何の不安要素があるっていうんだろうね?」
「私もわかんなくてさー。」
その時の麻友理って、どんな表情してたんだろう。
もう、思い出せない、な…。