* another sky *
夕方、携帯が光っていることに気づいた。
あ、―――。
ブルーのランプ…、彼からだ。
みんなとは違う、ブルーのランプ。
直ぐに分かるように、特別の色。
航太。
あなたが側にいてくれるのならば、私はいばらの道を歩いて行く。
『話があるんだ。
都合のいい時間を教えてください。』
「……っ。」
私には、考える気力が無くなってしまったらしい。
航太からのメールを見ても、何も考えられなくて。
泣いていることにも、気付かなかった。
よく、わかんない。
よく、わかんない。
思う事は、ただひとつ。
彼を失いたくない。
玲は今、どんな思いでいるんだろう。
わかるよ…。
好きな人が突然消えてしまうその気持ち。
自分だけが取り残されているような、孤独…。
玲を思って、泣きながら眠った。
眠ると考えなくてすむから。
目が覚めると、また泣いた。
ずっとその繰り返し。
焦燥のループは続いていく。