* another sky *
―――――。
……、……。
…っ、―――。
カタカタと聞こえてくる音で目が覚めた。
あれ…?
キッチンで動く、航太の姿がぼんやりと見える。
…あ、私、寝ちゃったんだ…。
そっと起き上がり、ベッドに脱ぎ捨ててあったキャミソールを見つけ、急いで身に付ける。
「お。起きた??」
オープンキッチン越しに笑う、航太と目が合った。
「ごめんね。寝ちゃった…。」
「すっごい、よく寝てたよ。
ちょっと…、疲れさせちゃったかな?」
「……っ!!」
いや、あの…。
確かに、久しぶりにあれは…。
激しかったというか、あんなの、初めての経験で……。
―――――!!
やばい……。
思い出しただけで、卒倒しそうになる。
脱ぎ捨てられた衣服を目の当たりにして、思わず布団に潜り込む。
熱の籠った航太の、情欲的な表情を思い出し、身体が熱くなるのを感じた。
「玲、可愛かったな。」
かっ、可愛いとか、そんな余裕、私にはなかったしっ。
「ねぇ、気持ち、良かった??」
「へっ、―――!!」
「俺、すっげえ、良かったんだけど。」
「……っ!!」
「あれ、玲はまだ足りないのかな?」
首を傾げながら、困ったような顔を見せる航太。
「満足、…させられなかった?」