* another sky *
「…梨花…。会いたいの。
会って、話がしたいよ…。」
「うんっ。いつがいい??」
「すぐに、…会いたい。」
つー…っと、涙が頬を滑り落ちていく。
この、関係、―――――。
懐かしくて、胸が苦しくなる。
そうだよ、…。
私、いつも甘えてた。
姉御肌で面倒見がいい、梨花と。
みんなの意見を上手くまとめてくれる、綾子。
そして、私を優しく見守ってくれていた、麻友理。
三人に頼ってばかりだった、私。
「月曜日はどう?
仕事、してるんだよね。その帰りって大丈夫?」
「うん。大丈夫。」
「綾子も、玲に会いたがってたんだよ。
連絡する?三人で、会う?」
「うん。りょうちゃんにも会いたい。」
「わかった。連絡しとくから。」
「梨花…。」
「何も、言わないの。
わかってる。わかってるから。
会ってから、たくさん話そう?」
まずは、大切な友達。
失くしてしまった、大切なもの。
心の奥が、じんわりと温かいものに包まれる。
こんなあったかい気持ち…、私は失くしていたんだ。
自分自身の勝手な思いに、縛られていただけなんだ…。
こんな簡単なことに気付かないなんて…。
馬鹿だ、私。
本当に、馬鹿だったんだなぁ。
涙がとめどなく溢れてくる。
もう、昨日から感情が崩壊している。
この2年間の、封じ込められていた思いの大きさに驚くばかりだった。
明後日、月曜日に、-----。
梨花と綾子に会える。