* another sky *
待ち合わせは、学校帰りにいつも立ち寄っていた、あのカフェ。
最後に行ったのは、……。
麻友理とあの日会った以来だ。
私は仕事を早々と終わらせて、待ち合わlせ場所へと急ぐ。
どうにもこうにも、気持ちが急いて…。
不安だけど、早く会いたくて、たまらない。
ドアを開けた瞬間、懐かしい笑顔が飛び込んできた。
「玲っ!!」
―――――――!!
梨花、その隣に綾子が、私に向って手を振っていた。
「あー……。」
久しぶりに会ったのに、梨花はあの頃と全然、変わっていない。
綾子の雰囲気は、柔らかで…、穏やかな印象になっていた。
私たちはお互いの顔を見つけた瞬間から、感情を抑えることが出来なかった。
「玲…、元気だったの?」
綾子は立ち上がると、私を抱きしめて迎えてくれた。
「りょうちゃーん。」
「痩せたんじゃない?」
「んっ、――。」
涙で声にならなくて…。
ありがとう。
こんな私に、会ってくれてありがとう。
綾子の肩越しに、梨花も泣いていた。
「あのね…。」
「それでね…。」
「ちょっと待ってっ!!」
会わなかった2年間のこと、もう、お互いマシンガンのように話したいことが溢れ出して、笑ってしまう。
この感覚、――――。
懐かしくって、嬉しくて、思わずまた泣きそうになる。