* another sky *

普通に、今度一緒に食事をしようという、社交辞令なら…。

当然、三人で、ってことで…。

それがどうして、今回は二人で、になるの…?

うーん、やっぱり…。

それでも、話すきっかけがなかったとしても…。

二人で行ったよって、後から聞いたらショックだったと思う。


高橋君の相談をしてたって言うけど、あの頃はもう、既に二人は駄目になっていて…。

相談して何とかなるくらいなら、麻友理は自分で動いてたと思うもん。

ってことは、高橋君は明らかに口実…、だよね。

航太、そんなこともわかんなかったの?

わかってたよね…?

わかってて、私が忙しいからって理由つけて…、二人で距離を縮めてたんじゃないの?

彼女の親友だから、邪険に扱わなかったって……。


それはもう、違う次元の、話……。


「麻友理ってさ…。

正直、あんな綺麗な顔でしょ。

あの潤んだ目で見つめられたら、……。

大概の男はグラッときそうじゃん。

特にあの頃は、傷ついて弱々しかったし。」


――――――――。


「何となく…、思うんだけど…。

渡瀬さんは麻友理に同情してたんじゃないかな…、うん。」


「同情…??」


「高橋君と過ごせないクリスマスを、さ…。

泣きながら相談して…。

渡瀬さんが仕事終わって、飲みに連れて行ったらしいよ。」


―――――――!!
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