* another sky *
じゃあ、麻友理は、――――。
私の事…、初めから邪魔だったってこと?
最初からわかって…、やってたってこと…?
『クリスマスはどうするの?』
『二人とも忙しいし、会えるのはもう少し先かな。』
『そうなんだ。寂しいね。』
『でも、メールも電話もするし。』
『ふうん。』
――――――――!!
記憶が…、呼び覚まされていく。
『私なら、クリスマスは一緒にいて欲しいなぁ。』
『仕方ないよ。でも、今度はゆっくり会えるし。』
『ふふ。玲って男らしいよね。』
『そんなことないよー。』
『女の子なら普通、彼氏と過ごしたいでしょ。』
『一緒にいれる時間は大切にしてるもん。』
あああっ!!!
私は思わず耳を塞いだ。
「私ね、麻友理からも聞いてたよ。
でも、紺ちゃんから…、渡瀬さんのことも聞いてたの。
…渡瀬さん、玲を傷つけたこと…すごく後悔してたって。」
航太の…、話…?
そっか……。
綾子は紺ちゃんから航太の話も聞いてたのか…。
なんかおかしいね。
私なんかよりずっとよくわかってる…。
初めて知ったことが重過ぎて…。
行き場のない思いに、私は溜め息を吐く。
麻友理はそれほどまでに、航太を必要としていたの?
親友の彼氏だった、航太を……?