* another sky *
朝、5時。
昨日からの雨はまだ続いている。
少し肌寒くって、私は布団に包まった。
昨日、――――。
綾子と梨花と別れてから、どうやって家に帰りついたのか思い出せない。
時間が経過していく上で圧し掛かる、この何ともいえない、不条理な思いが私を苦しめる。
麻友理…。
あなたはそこまで航太の事を…。
はぁ―――。
私は大き溜め息を吐く。
泣きすぎて…、目が腫れてる。
このまま会社に行くのも…。
どうしよう…。
ゆっくり湯船に浸かろうか……。
リンク…。
いるかな、翼。
こんな顔で行ったら…また、翼、心配しちゃうかな…。
とにかく、一度、頭の中をリセットさせなきゃ。
私はごそごそ起き出して、時計を見た。
時刻は、5時15分。
「……っ。」
やっぱり会いたい…。
行ってみよう。
翼のところへ。
翼の顔が、見たい……。
翼の、あの凛とした姿が、見たかった…。