* another sky *
「玲、どした?」
翼は私の肩を使うと、自分の方へと向き直させた。
刹那、私は膝から崩れ落ちていく。
「玲っ!!」
慌てて抱きかかえる翼の匂いに包まれて、意識が遠のいていく。
「…たす…く。」
あれ、……。
力が、入らないよ・……。
「玲っ、―――――。
しっかりしろっ、……。
…熱、あんのか…??」
翼…。
翼…。
「玲っ!!」
…。
―――――。
「…んっ、…。」
ここ…。
「気が付いた?」
翼の…、部屋…?
「私、どうして…。」
「ったく、―――――。
どうしてじゃないよ。」
えっと、……。
翼に会いたくなって、……リンクで翼を見たら…。
感情が抑えられなくなっちゃって…。
そこからの記憶が…。
あ…。
……あ!!
会社、―――――!!
「仕事っ!!」
勢い良く起き出そうとする私を、翼はそっと押さえつける。
「…桜木さんに、連絡したから。」
え…。
「熱が高くてそのままリンクで倒れたんだ。
桜木さんから、今日はゆっくり休ませるようにって。」
「…っ。」
何やってるんだろう…、私。