* another sky *
「そっかぁ、―――。
じゃあ、ちょっと聞き出してくれないかな。
悪いんだけど、さ。」
「わかりましたー。
えっと、渡瀬さんからは何が貰いたいのって、明日もう一度聞いてみますねっ。」
「オッケー。頼む。ありがとう麻友理ちゃん。」
「ふふ。玲って、愛されてますねぇ。
じゃあ、明日の夜、私から連絡しますね。」
「うん。21時以降だと助かるな。」
「はーい。了解でーす。おやすみなさーい。」
渡瀬さんと、直接、話せた…。
私は自分が…、にやけていることに気が付いて…。
玲、羨ましい……。
渡瀬さんたら、本当に玲の事が…、好きなんだ…。
それはそれで、ちょっと悔しいな…。
あんなにも大切にしてもらって、ずるい……。
―――――――!!
悔しい?
悔しいの?
私は…、渡瀬さんのことが…気になっている?
だから、電話、……待ってた…?
自分の気持ちに直面し、私は驚きを隠せない。
あの人は、玲の…彼氏だよ?
私が辛くて死にそうな時に、ずっとそばにいてくれた玲。
そんな玲を、私の元へ快く送り出してくれる、理解ある玲の彼氏。
玲が一生懸命、私を支えようとしてくれているのがわかって、どんなに癒されたかわからないよ。
だけど、―――――。