* another sky *
「麻友理。」
私をベッドへ引っ張ると、ポケットから取り出したバンダナで私に目隠しをする。
「え…ちょっと待って…。
由樹っ…?」
「マンネリ…、なんだろ。」
――――――!!
聞こえてたの……?
私を押し倒して、馬乗りになる。
「…痛いっ、待って…。
よし、きっ…っ…ん、…。」
乱暴にキスをされ、私の頭はパニックになった。
「…いや、…よし、きっ…。
こんなの、怖い……。」
いつの間にか両手までも固定され、私は動けなくなってしまう。
…何、これ、――――。
怖い…よ。
体を硬くする私に、由樹は耳もとで囁いた。
「いいじゃん、麻友理。
力、抜けよ。」
「……っ。」
由樹がそう言うのなら…。
私は徐々に力を抜いていく。
視界を奪われた私は、由樹のひとつひとつの動きに敏感に反応していく。
強引なキスも、私の口内をうごめく舌先が、呼吸を苦しくする。
「んっ、――――。」
その動きに引っ張られ、私も由樹の口内へと、舌を伸ばした。
絡み合った唇は急に離され、私の舌だけが空に絡む。
「麻友理、…もっと欲しいって顔、してるぞ。」
「…あ、だって…。
由樹が―――。…んんっ…、。」
予測できない動きに、翻弄されていく。
由樹の息遣いも荒く、いつもより興奮しているのがわかった。