* another sky *
「麻友理はさ…、玲にどんな感情を…持ってたわけ?」
え、…?
「玲はさ、麻友理が傷ついて苦しんでいる時に、そばにいてあげたいって必死だったよ。
自分が麻友理を守ってやる、くらいの気持ちでさ…。
俺、そういうの見て、女の子同士の友情も捨てたもんじゃないなって思ってたよ。」
「…っ。」
「そんな二人の友情を、俺が壊してしまって…。
本当にすまないと思ってた…。
ただ…それを全部、……。
麻友理が仕組んでいたことなら…。
俺は自分の馬鹿さ加減にほとほと呆れるし、自分の弱さを呪うし、筋違いかもしれないけど、麻友理の事も許せない。」
「え、…許せないって…?」
え、―――。
何よ、それって、どういうことよ。
航太…、何…、言ってるの?
「自分と彼女を嵌めた女と、今、俺は付き合ってるんだぜ。
知らなかったのならまだしも、知ってしまった今、どうして麻友理と付き合えるんだ?
正直に話してくれたのなら、少しは考えられたのに。
麻友理から出てくる言葉は、す・べ・て・保身ばっかりで。
心底、うんざりするよ。」
―――――――!!
「…別れるって…こと…?
いや、航太っ。
別れるなんて、嫌よっ!!」
そんなの…、あんまりよっ。
私は今までずっと、待ってたのよ。