* another sky *

「一緒に入れるね。」


「入りません。」


あっさりと拒否する私に翼は笑いながら、

「玲の部屋って、居心地いーなー。」

と、足を伸ばした。


「翼の部屋の方が、広いし綺麗でしょ。」


「あ、俺、明日の朝、持って帰るから、玲の着替えとか用意してて。」


―――――――!?


「いつでもうちに泊まれるように、服とかいろいろあるでしょ、女の子は。」


――――――――!!


「翼、もしかして、その為に?」


「そうだよ。大きな荷物持ってくるの、大変でしょ?」


「あははっ。翼ってすごい。」


「だってあの状況で、帰るよ、だなんて言うか?
普通、泊まってくだろ?」


「だって、仕事の帰りなんだもん。

また明日も、会えるでしょう?」


―――――――!!


何気に言った一言が、どうも気に入らなかったらしく、

「俺はずっと一緒にいたいのに。」

と、拗ねたように睨みつける。


「翼、可愛いね…。」


「……っ!!」


からかう私に、翼は一瞬、間をおいてから私に手を伸ばす。


え、…!?


ええっ、―――!!


気付いた時にはもう、視界は天井で……。


押し倒された身体に馬乗りになった翼は、不敵な笑みを浮かべる。


「ふぇっ。」


「玲、覚悟しろよ。」


え、………。


た、翼っ、―――!?
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