* another sky *
それなのに、―――――。
私は、生きていた。
目が覚めて、後悔した。
綾子は私を見つけて、救急車を呼んでくれた。
その綾子に連絡をしたのは…、航太。
「どうしようもない、馬鹿。」
目が覚めた私が最初に聞いたのは、梨花の声。
泣きながら、一晩中、そばにいてくれたらしい。
玲は、あんなに酷いことをされても、私が死んだら嫌だと泣いてくれた。
私はみんなに生かされてると、初めて気付いた。
…どうしようもない、馬鹿。
本当に、自分が嫌になる。
嫌われてると、思ってた。
憎まれてるって、思ってた。
だけど、みんな、――――。
私を、見放さなかった。
私はみんなのこと、切り捨ててたのに。
みんなは私のこと、見捨ててなかった……。
「……っ!!」
私も、玲のように、…前に進んでいけるのかな。
玲のように、強くなれるのかな。
まずは、自分が、変わらなきゃ。
自分で自分を、好きにならなきゃ…。
私自身がもっと、自分と向き合わなきゃ駄目なんだ。
依存、―――――。
もう、これからは、誰にも、寄りかからないよ。
私、ちゃんと、自立、するから。
現実は、結構、辛い……。
だけど、頑張るから。
しっかりするから。
見放さないでいてくれて、ありがとう……。