* another sky *
「それ、…本当なのか?」
クスッ、――――。
「病院で嘘つくわけ、ないでしょう。」
思わずこぼれてしまったかのような、微笑。
その顔が怖くて、腰が引ける。
いや、ちょっと待て…。
落ち着け。
落ち着け。
妊娠は、………。
そんなわけ、―――。
目まぐるしく頭を働かせながら、行き当った答えに、不安が過った。
いや、―――――。
まさか、……。
でも、――――――。
「航太の、子どもじゃないよ。」
―――――――!!
「はっ? なに…――。」
「びっくりした??」
―――――――!!
「やだ、航太ったら。
息、吐いて?」
「……っ!!」
息も、止まるだろ――。
「ちょっと…、俺、―――。
頭が整理、出来ないんだけど…。」
しっかりしろ、俺。
「それ、どういうこと?」
打ち震えるって、こういうことか…。
衝撃と憤りの狭間で、頭がぐらりと揺れている。
「ええーっ、航太ってば。
…真っ青だよ?」
困ったように眉間に皺を寄せて。
クスリと笑ったその表情に、俺は心底、ムッとした。