* another sky *
「…、親友。
すっごく、大事な、友達、なの。」
大きく頷く私に、航太は優しく微笑んだ。
相談して良かった…。
何気ない航太の優しさに、私はこんなにも幸せを感じている。
航太といると、いつも大きな愛で包まれてると実感する。
私は、―――。
私も航太を、こんなふうに愛してあげられるんだろうか…。
たくさん励ましてくれたけど、私はやっぱり航太には敵わない。
「…どうした?」
俯いたままの私の頭に、そっと乗せられた航太の手のひら。
「玲の一番好きなところは、正直なところ、かな。」
―――――!!
「全部、顔に出ちゃうんだよな?
でも、こういう顔、見せてくれるのって、俺だけだろ?
普段はすっごい気を使ってるの、俺、知ってるし。」
航太…。
「私、航太の前じゃ、甘えてばっかり…。」
「いいんだよっ。
そういうのは、俺だけの特権。
玲は頑張りすぎなんだよ。
俺には、どんどん甘えて欲しいんだって。」
「…いいの?
こんな、グダグダで…。」
「玲が思ってるより、俺は玲に惚れてるの。
本当は、結構、我慢もしてるんだけど。
その分、旅行で死ぬほど独占するから、平気。」
あ、―――。
緩々と、気持ちが穏やかになっていくのがわかる。
「ありがとう、航太。
相談して良かった。」
「うん。
俺、玲のそういう素直なところ、大好き。」
泣きそうになる私の肩を、航太はぎゅっと抱く。
ありがとう、航太…。
私は、幸せ者だ―――。