* another sky *


ショックだった…。



見ないように、隠していた自分の心の中を、まざまざと見せつけられたような…。


改めて思い知らされた、私の気持ち。


後ろめたいからって、連絡出来ずにいた私は、逃げていただけだ。



「……っ!!」



あんなにもう迷わないって言ったのに。


流されないって言ったのに。



自分の弱さに、途方に暮れるしかなかった。



私は、どうしたら、――――――。



「おっ、さんきゅー。」


桜木さんはコンビニの袋を取り上げると、スタスタと諏訪さんのデスクに向う。



私のデスクの隣に座る諏訪さんに、


「吉野からの差し入れー。」


と袋からチョコレートを取り出し、渡した。



「良かったねぇ、諏訪くん。
チョコ、食べたかったんだよね。」



もう、この芝居がかった感じ、……!


わざとらしいぞ。



「…適当に買いましたよ。」



私は憮然として自分のデスクにカバンを置き、桜木さんの顔を見ずにパソコンを立ち上げた。



―――――――。



もう、……。


見てるの、バレバレなんですけど…。



パソコンの画面に、桜木さんと諏訪さんがこっちを見ているのが映っている。



「……っ。」



しかも、笑ってるし!!

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