* another sky *
「玲、――――。
何でだろうね。
俺、何度も言ってるのに、玲にはなかなか伝わらない。」
「た、すく…?」
「全部、受け止める覚悟が出来てるって言ったろ。
まだ、わかんない?」
「ふぇぇ…。」
「ちゃんと、聞いてくれよ。」
翼は私の方へと、距離を縮めた。
「たす、く…。」
翼の真剣な眼差しに、吸いこまれそうになる。
「俺は、玲を、愛してる。
一生、離したくない。」
―――――!!
「俺だって、ヤキモチ焼くよ。
玲が他の男に抱かれてるところなんか、見たくないし。
あんな切なそうな玲の顔、見てしまったら…。
やっぱり、気になるよ。
だけど、玲がどんな思いを抱えようと、俺が玲を愛していることには変わりないんだ。」
「……っ。」
「他の男なんか、目に入らないようにしてやるよ。
俺しか見えないくらい、俺に夢中にさせてやる。
玲の全てを、受け止めてやる。
俺は、玲以外、もういらない。
玲がそばにいてくれるのなら、俺が一生、守っていく。」
ああ、――――。
「私ね、わかったの。
翼じゃなきゃ、だめだって。」
触れあった体はさらに近付き、私の体は翼に抱きしめられた。
ずっと、こうしてほしかったのに。
自分で距離を開けて…。
私って、本当に馬鹿だ…。