* another sky *
ショック、だったな。
もっと、甘えてよかったの?
もっと、会いたいって言って、よかったの?
素直に甘えられない自分を、責めてたりもした。
だけど、そういうのって、無理だもん。
『航太がいないと、生きていけない。
だから、そばにいて。』
そう言えていたら、航太は私から離れなかった??
『玲は、俺がそばにいないとだめだ。』
そう思ってくれたのかな?
麻友理に目を、向けることはなかったのかな。
だけど、そんなこと言えないの、自分が一番、わかってる。
じゃあ、他にどうしたら良かったのかなんて、わからなくて。
『会いたい。』
それを言えたのは、麻友理。
私の瞳を真っ直ぐに見つめながら、言い放たれた、言葉。
私には絶対、言えなかった…。
私は私で、航太を一番大切に思っていた事には、変わりはないんだから…。
そう思えたのは、随分と時間が経ってからだ…。
どんな誤解があったとしても。
航太が麻友理と会う時間を作っていたのは、事実。
会いたい、そばにいたい、って、素直に言えていたら…。
今も航太と一緒にいるのかな…。