* another sky *
「玲、めちゃくちゃに、啼かせたいよ。」
「…翼、怖いよ…?」
玲の髪に指先を絡ませ、頭を俺に向かせて固定する。
俺の両手の中に包まれた、玲の小さな顔が、真っ直ぐに俺だけを見つめている…。
「玲も、したいでしょ?」
耳元に唇を寄せ、意地悪く囁くと、玲の体がぎゅっと固まった。
「…た、すくっ…。」
恥ずかしそうに唇を噛みしめながら、玲は、俺の胸を叩いて反抗する。
そんなことしても、無駄だよ。
可愛い抵抗は、俺の気持ちを煽るだけ。
あっさりと両手を掴まえると、頭の上で固定した。
好きな子には意地悪したいんだよね…。
ったく、屈折してるなあ、俺。
太ももを持ち上げ、そっと手のひらを滑らせると、きゅっと唇を噛みしめて俺を見つめる。
「ごめんね、玲。
せっかく綺麗にしてくれたのに…。
俺、我慢、出来ないや。」
するりと這わせた指先が、玲の身体を捩らせる。
「た、…すく…。」
ああ。
もっと、俺の名前を呼んでくれ。
「…っ、…あ…、んっ…。」
ほらね。
離れた唇から洩れる、玲の甘い吐息が、俺を突き動かすんだ。
主導権を握っているようで、いつも最後はその可愛い声にやられてしまう。
「愛してる…。」
余裕なんて、最初から持ち合わせていない。
玲のことになると、俺はいつも必死になる。
気が急いてしまう俺を、玲はそっと抱き寄せた。
あー、もう。
わくつかせてくれるね…。
今日はもう、逃がさない。
朝まで…抱かせてくれ…。