* another sky *
◇ TASUKU
ったく、――――。
無邪気なもんだな。
途中で意識を失ってしまった玲は、隣でぐっすりと眠っている。
疲れた、なぁ…。
玲の髪を踏まないように気を付けながら、俺もベッドに入る。
三次会が始まったあたりまでは、玲もまだ意識はあったんだけど。
途中でどうにか切り上げて、家に着いた時には、既に3時を回っていた。
みんな、結構、酔ってたけど…。
あのノリで、朝まで行くんだろうな。
体育会系って恐ろしい。
いや、俺も体育会系に入るんだけど、ね。
いい加減に絡まれつつも、玲は俺の横から離れなくて。
最初は、気を使ってるのかな、くらいに思ってたんだけど。
途中、酔いが回り始めると、恐ろしいほどに甘え始めた。
だんだんと触れる面積が増えていき、もたれ始め、そのうちべったりと抱きついてきたから最強だ。
あーあ。
グダグダだよ、玲ちゃん…。
「玲、みんな見てるって。」
「なにがーぁ??」
「玲っ――!!
ちゃんと座ってろって。」
「すわってる、よ??」
舌っ足らずな声で、視線が定まらない玲は、ふわふわしながら笑い出す。
真っ直ぐ座らせようとしても、
「むり。」
と、寄りかかってくる。
梨花さんを呼ぼうにも、
「たすくーぅ。」
と、しな垂れかかってきて、どうしようもない。
誰だよ、飲ませたのは!!