* another sky *

んー。

何だか、ふわふわする。

あー。

翼の、匂い…。

翼の、匂い、好きー…。


「…す、き…。」


ん、っ…。


柔らかーい。

あ…、気持ち、いいなぁ。


何だか、翼がそばにいるみたいで、―――。


ふわふわ、だ。


ん、っ…。


ん、…なんか、ぞくぞく、した…?


…ん、っ…、ん…、ぁは、―――。


ぁは…?


あれ…?


え、―――?


ゆらゆらと心地よい気持ち良さに、うっすらと目を開けてみる。


――――――!!


「ひゃっ!! た、たすくっ!!! 

な、なに…??」


な、何で??

ものすごく近い距離に、翼の瞳。

澄ました顔で、片方の口角だけを上げて、私を見つめている。

えっと、これは…。

私、寝ちゃったんだよね…??


「あ、起きた??」


「え、あの、起きたって…。」


この状況、どうなって、―――??


確か、ソファを背にもたれてDVDを見始めて…。


すぐに眠たくなっちゃった私に、

「ソファに横になれば。」

って、言ってくれて…。


そう、タオルケット、かけてくれたよね。

私はそのまま、寝ちゃった、はず。

なのに、どうして――――?

今の私は、Tシャツが半分脱げかかっているのでしょうか。

オロオロする私を見て、翼は可笑しそうに口角を上げる。

< 694 / 769 >

この作品をシェア

pagetop