* another sky *
んー。
何だか、ふわふわする。
あー。
翼の、匂い…。
翼の、匂い、好きー…。
「…す、き…。」
ん、っ…。
柔らかーい。
あ…、気持ち、いいなぁ。
何だか、翼がそばにいるみたいで、―――。
ふわふわ、だ。
ん、っ…。
ん、…なんか、ぞくぞく、した…?
…ん、っ…、ん…、ぁは、―――。
ぁは…?
あれ…?
え、―――?
ゆらゆらと心地よい気持ち良さに、うっすらと目を開けてみる。
――――――!!
「ひゃっ!! た、たすくっ!!!
な、なに…??」
な、何で??
ものすごく近い距離に、翼の瞳。
澄ました顔で、片方の口角だけを上げて、私を見つめている。
えっと、これは…。
私、寝ちゃったんだよね…??
「あ、起きた??」
「え、あの、起きたって…。」
この状況、どうなって、―――??
確か、ソファを背にもたれてDVDを見始めて…。
すぐに眠たくなっちゃった私に、
「ソファに横になれば。」
って、言ってくれて…。
そう、タオルケット、かけてくれたよね。
私はそのまま、寝ちゃった、はず。
なのに、どうして――――?
今の私は、Tシャツが半分脱げかかっているのでしょうか。
オロオロする私を見て、翼は可笑しそうに口角を上げる。