* another sky *
玲の着てたTシャツ、脱がした時に投げちゃったんだよね…。
「え、―――??」
俺は着ていたTシャツを脱ぐと、玲の頭からすっぽりと被せた。
状況が飲み込めない玲は、されるがままで。
ブカブカのTシャツを着せられ、その下から覗く太ももに、俺は軽く欲情する。
よし、―――。
―――――!!!
「きゃあっ!!」
急に抱え上げられた玲は悲鳴を上げ、上半身裸になった俺の背中を叩きだした。
「翼、駄目だって!!
足、痛いんでしょう??
下ろして、ねぇっ!!」
そんな意見は全くの無視で、俺は玲をベッドルームへと運ぶ。
鼻歌だって、歌いたい気分だ。
そっとベッドに下ろして、玲の視線に合わせて跪いた。
「ちょっと、待ってて。」
と、玲の髪をくしゃっと撫でる。
「え、翼っ??」
玲の声を背中越しに聞きながら、俺はリビングへと戻った。
自分の部屋に入ると、いつものリュックを手にし、玲の待つベッドルームへと戻る。
「翼、どうしたの??」
ベッドの上に起き上がり、俺の動向を窺っていた玲の頬に、軽くキスをして。
「ねぇ、翼??」
不思議そうに瞬きを繰り返す、茶色い瞳が可愛らしくて、ついまた焦らしたくなるけれど。
「おいで。」
ベッドに腰掛けると、玲も俺に倣った。
「はい、これ。」
――――――!!