* another sky *


―――――。


そう思っても、抑えきれない、男の性。

長い睫毛と、唇から覗く白い歯に俺のスイッチが入ってしまった。


「……っ。」


やっぱ、だめだな。

朝から玲を啼かせたい。

しょうがない、だろ。

玲が誘ってきたんだ。


どうしようもない理由で、俺は玲に覆いかぶさった。


そっと顎を噛み、下から持ち上げるようにキスをすると、そのまま舌を滑り込ませた。

ゆっくりと、歯の隙間から舌を侵入させていく。


「…んん…。」


ごめんね、玲。

我慢、できないや。

素早くパジャマのボタンを外し、露わになった胸に手を伸ばそうとした時。


「んっ――!!」


目をまん丸にして、俺を見上げる玲と目が合った。


「ひ、ひゃぁっ!!」


あーあ。

ばれちゃった。


「え、…なに、してるの??」


なにって、ねぇ…。


「つい、我慢できなくて。」


俺は正直に答えてみた。

だって、理由なんて、ないわけだし。

玲が、煽ってきたからだし。


「もうっ!!今日は、駄目っ。」


「いや、わかってたんだけど、つい…。」


慌てふためいた表情で、玲は逃げようと俺の両肩を必死で押し上げてくるから、可笑しくなる。


「もうっ。笑わないでっ。」


だって、そんな力じゃ、逃げられないってわかってるだろうに。

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