* another sky *
「オッケー、了解っ。多分明日には着くと思うよ。
えっと、ホテルは……」
「ホテルは昨日話したとこ。机の上にパンフレットかなんかない?」
「あったあった、これね。
……うん、わかった。
昼休みに送るように手配するから」
無造作に置かれたパンフレットを手に取ると、ブルーのパソコンケースを手に、それを鞄に入れた。
「さてと、会社……」
ふと部屋の中を見渡して、――――。
私はふふっと声に出して笑ってしまった。
「これでよくどこに何があるのかわかるな……」
相変わらず翼の部屋はごちゃごちゃとしていて。
それでもこれは、彼なりに整頓されているらしい。
以前、せめて机の上くらい片付けてあげようと気を利かせたつもりが、私が触ってしまったせいでどこに何があるのかわからなくなってしまったと言われて。
「自分の部屋は自分で掃除するからいいよ」
それ以来、私が翼の部屋を掃除することはないんだけどね。