* another sky *
「玲ちゃん、幸せ??」
「…はい。」
ひゅーひゅー。
みんなに冷やかされて私たちは真っ赤だ。
「二人して赤くなってやんの!」
紺ちゃんは、飲め飲め、と航太にビールを注いだ。
「俺たちも頑張ろうぜ!!」
佐藤君がガッツポーズをすると
「おう!!」
と、みんなで続いていた。
冬になったら、絶対スノボ行こう、と、約束してみんなと別れた。
麻友理は佐藤君と、綾子は紺ちゃんと連絡先を交換していたし、それなりに合コンは大盛況だったようだ。
帰り道。
「ね、玲。
今日は泊まってくだろ?」
そっと左手を差し出された左手に、自分の右手を重ねて。
「うん。」
「じゃあ、帰ろうか。」
覗き込むように首を傾げて、私を見入る航太。
「ところで、玲…さ。」
「うん。」
「…騙されたと、思ってたの?」
――――――!!
「あ。あ、それは…。」
高いところから見下ろす航太に、あたふたする、私。
「…いや、あの。
だって、そんな…。」
見下ろす顔がちょっと怖いんだけど、な…。
「…だって、わかんなかったもんっ。
そんなに恋愛したことだってないし…。
航太、みんなに優しかったでしょっ。」
開き直ったように吐き出すと、航太は、ぶはっと笑い出した。