Enchante ~あなたに逢えてよかった~
抱き合った後、そのままソファーで転寝をしてしまった二人は
目が覚めてから簡単な食事を摂った後、またソファーに並んで座った。
互いの体温を感じながら、ただ黙って過すのも全く苦痛ではなかったけれど
ウトウトとしてしまいそうで、それが惜しい気がした絢子は
映画でも観ようかと提案した。澤田に異論はなかった。
映画のエンドロールが終わってしまっても
二人は肩を寄せ合い座ったままで暗くなったTV画面を見つめていた。
「・・・終わったね」
「ああ」
「明日、早いんでしょう?もう 寝たら?」
「ああ」
そう言ったきり全く動こうとしない澤田に
焦れた絢子は彼の肩に預けたままの頭を小さく揺らして「ねえ」と促した。
「わかってる・・・でも」
「ん?」
「まだ、寝たくない」
「やだ、子供みたいよ?」
くす、と静かに笑って澤田を見上げた絢子を
澤田は自分の胸元へ引き寄せると深く抱きしめた。
「もう少しだけ、こうしていたい」
「駿・・」
「眠ってしまうのが・・・惜しいんだ」
「明日が辛いわよ?」
「機内で寝るさ」
10時間もあるんだから、と澤田は小さくため息を落とした。
「じゃぁ・・・朝までこうしていようか?
私も眠ってしまうのが、惜しいわ」
「絢子」
甘やかな視線に絢子を捕らえたまま唇を寄せてきた澤田に
絢子は触れるだけのキスで応えると腕の拘束をやんわりと解いた。
「珈琲、入れてくるね」
目が覚めてから簡単な食事を摂った後、またソファーに並んで座った。
互いの体温を感じながら、ただ黙って過すのも全く苦痛ではなかったけれど
ウトウトとしてしまいそうで、それが惜しい気がした絢子は
映画でも観ようかと提案した。澤田に異論はなかった。
映画のエンドロールが終わってしまっても
二人は肩を寄せ合い座ったままで暗くなったTV画面を見つめていた。
「・・・終わったね」
「ああ」
「明日、早いんでしょう?もう 寝たら?」
「ああ」
そう言ったきり全く動こうとしない澤田に
焦れた絢子は彼の肩に預けたままの頭を小さく揺らして「ねえ」と促した。
「わかってる・・・でも」
「ん?」
「まだ、寝たくない」
「やだ、子供みたいよ?」
くす、と静かに笑って澤田を見上げた絢子を
澤田は自分の胸元へ引き寄せると深く抱きしめた。
「もう少しだけ、こうしていたい」
「駿・・」
「眠ってしまうのが・・・惜しいんだ」
「明日が辛いわよ?」
「機内で寝るさ」
10時間もあるんだから、と澤田は小さくため息を落とした。
「じゃぁ・・・朝までこうしていようか?
私も眠ってしまうのが、惜しいわ」
「絢子」
甘やかな視線に絢子を捕らえたまま唇を寄せてきた澤田に
絢子は触れるだけのキスで応えると腕の拘束をやんわりと解いた。
「珈琲、入れてくるね」