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「…先輩、最近俺とあっても逃げるっていうか、俺のこと避けてるじゃないですか…そんなの仲良しじゃないです。俺、何かしましたか?」
ちょっとむっとこっちを見る中川くんは、とっさにカメラに残しておきたいくらいの衝撃的な可愛さだったのですが、また拒否されるのは非常に怖いので、心のシャッターだけ押しておきました。
もうバッチリ網膜に刻んだからね。
とまた意識を飛ばしていると、中川くんが不安そうな顔をするので、ちゃんと弁解することにしました。
ちなみに不安そうな顔もばっちり記憶済みです。
「あ、あのね中川くん、最近のあれは、中川くんが悪いんじゃなくて、…」
あれ、ちょっと待てよ。
これこの流れだとあたしが中川くんのこと好きだっていう説明がないとうまく説明つかないんだけど!
え、まだ早いよ!
それを伝えるにはもう少しの時間と勇気が必要だよ!
どうしよう、うまくごまかさないと!