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「あれ?真鍋?」



教室に近い階段のところで座り込んでいると、我らが担任松下たつのりの声が頭上から聞こえてきた。




「こんなところで何してんだ?」


「何もしてないですよ。疲れたので座ってるだけです。」


「教室で座れよ。なんでわざわざ階段?」


「それは教室に敵がいるからですよ。そのくらい察してください。」


「いや、普通に考えて無理だろ。敵って何だ。」



「敵は敵です。」


「まぁ何もないならなんでもいいけど。あ、そういえばお前さ、最近中川とどうなのよ。」



……な、なな何言ってんだこいつ!



中川くん?中川くんがなんなの?

最近どうってどういうこと?

どうもなってないぞ馬鹿!



「おうおう、なにそんな慌ててんだよ。何、なんか進展あったわけ?」


「し、進展なんてない!」


「なんだ、真鍋のことだから猛烈にアピールしてんのかと思ったら、そうでもないんだな。」



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