89×127


「松下たつのりはさ、今幸せかい?」



「あぁ?そりゃあまぁ…幸せだわな。」



さっきまでの寂しそうな顔は消えてなくなり、とても幸せそうに顔を緩める松下たつのり。

何を想像したんだか。



「…何その顔。ゆるっゆるだぞ。」


「ゆるみもするだろ。一目ぼれした相手と結婚できて、ここまで自分のこと思ってくれる生徒たちと出会えて、幸せじゃないわけないもんな。」


「じゃあ、お嫁さんもきっと幸せなんっすね。こんな幸せそうなやつの隣にいて不幸を感じる暇もないだろうよ。」



だからそうやって寂しそうな顔してんなよ。

あんたがしっかり幸せな顔してないとお嫁さんが可哀想だ。




「……お前、いいやつだな。」


「今更気づいたんすか?遅すぎますよ。」


「ふん で、お前はどうなんだよ?オレに話させたんだからお前も話せよ?」



おっとそういう流れかいこれは。

さっきのでうまく流せたと思ったんだけどな。




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