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テストも無事終わり、勉強という束縛から解放された学生たちは、各々自由に羽を伸ばす旅へと出発した。
季節は夏も真っ盛りな7月後半。
テストも終わったことだし、これであとは夏休みをウキウキで待つだけとなったわけだ。
「渚さんの今年の夏のご予定は?」
久しぶりに渚と放課後ファミレスデート。
テスト期間中はともやんのおバカさんのせいで、放課後は拘束されっぱなしだったからな。
「課外授業とか夏期講習行ったりとかじゃない?一応受験生なわけだし」
「やっぱそうなるよねー。夏休みまで勉強かー」
こんな感じでも一応高校3年生。
来年の1月にはセンター試験も待っているわけで、今までみたいにダラダラだらけきった夏休みは送れないってことだ。
「こうなると、去年の夏にもっと遊んでおけばよかったなーとか思うよね」
「そう?あたしは結構満足してるけど。高校生にできることなんて高が知れてるっていうか、限界があるしね」
「それもそうかー」
友達とでかけだり、家族と出かけたり、遠出するにもお金もない。
「それよりも、今頑張って大学入って、大学でいろいろ楽しいことした方がいいと思うな。やれることの幅も広がってるだろうし」