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さすがお姉さんは考え方が違うなぁと感心していると、前に座る渚さんに手元のコーヒーゼリーをかすめ取られた。
「で、あんたはどうなの?この夏の予定」
あたしのゼリーを食べながらニマニマと話す渚さん。
お返しにチーズケーキを奪い取ってやった。
「渚さんが遊んでくれないならあたしも課外と勉強だろうなー」
うわぁこのチーズケーキ実に美味である!
「あたしが遊ばなくたって、中川少年に遊んでもらえばいいじゃん。向こうは受験とかもないんだからさ」
なんとも簡単に言ってくれるよこのお姉さんは。
しかも今あたしと中川くんが今どんな状態か知って言ってるってのがまた意地悪だ。
「中川くんの前から去る時はいつもうまくいかないよ」
「最初は気になさるなで、今回が和訳間違ってるよ馬鹿ーって言いながら走り去ったんだっけ?なんであたしがいないところでそんな面白いことするの?」
「面白くないから!また話せなくなっちゃったよ!せっかく仲良くなりかけてたのに!」
「そしたら、また話しかけて仲良くなればいいじゃん」
もうこのお姉さんあっさり核心をつくから、ひかりさんの心臓に悪いわ。