89×127

意識し始めたころにちょうどそんなことを頼まれて、最初はどうしようかと思ったが、始まってみればなんのことはない。

いつも通りのやり取りで、何の心配もいらなかったことがわかった。


「あ、ひかり見っけた」


「渚?どうしたーん?」


「教室でみんなが呼んでるよ?なんか写真のことで聞きたいことあるみたい」


「ん?なんだろう?わかった、今行くよ。ともやん、ちょっと待ってて」


「おー、いってら」



ともやんに勉強を教えるのは、クラスでの文化祭に向けた準備を二人とも抜けられる時だったり、仕事が特にないときだから、こうしてたまに呼び出しをくらうこともある。


そこは他のクラスメイトも同じような感じでお互い様だし、みんな理解しあって準備を進めているからなんの問題もない。



渚について教室に戻ると、机の上に並べられた写真たちと、それを取り囲む一同。



「どうした?なんか問題あった?」


「あのね、新たに展示用の写真でこれ使いたいねって言うのが何枚かあったんだけど、渚が一回ひかりに聞いてからにしようって言ったから、ちょっと見てもらおうってなって。」




そして3枚の写真があたしの前に並べられた。



< 172 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop