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渚の毒に会場全体がポカーンとしている。
それはそうだ。
ただの女子高生が大人たち相手にここまで言うと誰が予想できただろうか。
あたしくらいじゃないかな!
そんな会場の中で、一番早くに復活したのは松下たつのりだった。
さすが我らが担任。
毎日渚の毒にやられてるから耐性がついてるね!
「おまえらなぁ…なんでもっと大人しくしてらんねーのよ?オレ始まる前に大人しくしとけって言ったよな?」
「だってこのままいったら、先生、写真撮影に付き合ってるうちにスライドなんて終わっちゃってましたよ?ひかりが先生のために一生懸命作ったものを無碍にすると言うんなら、あたしもそれなりの考えがあります」
「それにしてもだなぁ、もっとやり方があっただろうが…」
「この披露宴を大々的にぶち壊してもよかったならそう言ってくださいよ。もっと派手にやりましたよ?」
「ごめん、このくらいの被害で済んでよかったわ。」
「でしょう?てか、先生も教師ならそのあなたの前でバカやってる人たちに、邪魔だから席に戻れって声かけたらそれで何事もなく解決だったんですからね?わかってんですか?」
「確かにそうでした。ごめんなさい」
「じゃ、ひかり、あとはあんたが言いたいこと言いな。あたしは席に戻るから」
えぇー?!
ここであたし一人置いていくと言うのですか!なにそのキラーパス!
お客さんの目が痛いよ!