89×127

「ま、がんばれや」

「え、なぎ…」



切られたよおい。なにその突き離し。


…渚の鞭は痛いんだよぉ!
心にぐっさり刺さるんだよぉ!


もう一度電話をかけると、2コール目で出たが、「この番号は現在使われておりませんということにします」と言われて切られてしまった。


どういうことなのそれ!
親友のピンチになんて冷たいのお姉さん!


その後もむんむん…じゃない悶々としている内に無意識で食事入浴寝る準備まで済ませてしまった。

人間ってすごい。



「どうしよう…」


とりあえず、一週間の猶予はある。


そのうちにどうにか解決策を考えよう。と、そんなことを考えていると、携帯からメールの受信を知らせる音が鳴り響く。


送信者は美雪さん。


メールを開くと、「人に聞くのは無しね!直接対決してこいやぁ!」という、なんとも熱血的な追加条件が書かれていた。


なんて無情なんだ。



……直接対決かぁ。

もう会いに行くこともないと思ってたんだけどな。




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