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もしかしたらこれが話すラストチャンスかもしれないけど、それならそれでもういいや。
おそらくこの色白黒髪マネージャーが中川くんの彼女さんなんだろう。
同じクラス、サッカー部、夏休みから、この条件だけでも、あたしが持っている中川くん彼女情報とぴったり一致してしまうんだよね。
そんな彼女の前で「彼女いる?」なんて聞いて、この子が彼女ですなんて言われたらあたしはもう立ち直れないっすよ。
彼女がいることも分かったし、わざわざ聞かなくてもミッション終了ということでいいだろう。
「本当に帰るのか?なんか伝言は?」
「帰ります。もう用事も済んだので、突撃はやめるということだけ伝えといてください」
「突撃?」
「こっちの話です。じゃ」
首をひねる松下たつのりを無視して校門へ向かう。
もうこれっきりで追いかけっこはやめにしよう。