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………さっきから黙って聞いてりゃ、なんてひどいクラスメイト達なんだ!!
あたし散々言われ過ぎだろうが!
そんなにみんなして『この企画に関しては』ってとこだけ強調しなくてもいいじゃん!
確かにリーダーってキャラじゃないけどさ!
そこは否めないけどさ!
「…渚さん、そんなン言ったらあたし余計にしゃべりにくくない!?あたしすっげー恥ずかしい奴じゃない?!」
青春ごっこみたいな恥ずかしいことあたしにやらせようとしないでよう!
「大丈夫大丈夫。あんた、青春ごっことか運命とかすれ違いとかそういう恥ずかしい類のことを全力でやりきるの得意じゃん?」
「そんな特技やだ!!」
もっと生活に生かせる特技がほしいよ!
お料理得意です☆みたいな!
「お前らなー、こんなどうでもいいことで時間使ってんなよ?さくさく済ましてさっさと帰れ。で、明日のために早く寝ろ」
松下たつのりがあきれ顔でそんなことをのたまったよ。
「……もとはと言えば松下たつのりの雑な振りのせいだろうがぁ!」
「あ?なに怒ってんだよ?ほら、真鍋、気合いを入れる一言よろしく」
そんな気合いの入らない一言を聞いて、教壇の前にあたしを押しやる渚さん。
「よろしく、リーダー」
ニヤッと笑った渚さんは、それはそれは人の悪い顔をしていたとか。