89×127
「カメラマンさんカメラマンさん。最近サッカー部来てくれませんね?」
昼休みに自販機に向かう途中、サッカー部のイケメンナルシスト主将ことともやんがあたしの肩を叩いた。
「…どーせ松下たつのりになんか言われたんだろ?」
魂胆が見え見えなんだよ君。
「あ、ばれてた?なんか怒らせたけど謝る機会が無いって嘆いてたよ。」
「まぁ、それだけあたしが傷ついたって事よ。」
あの一件ののち、あたしは松下たつのりと必要最低限の会話しかしてない。
だって、あたし、心に傷を負ったもの。
「カメラの恨みは怖いんだから。」
「おっけ。先生にそう伝えておくわ。」
そういってイケメンナルシストくんは爽やかに去っていった。