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「あたしも、ごめんなさい。人が嫌がることはやらないって決めてたのに、松下たつのりが相手だからってついやりすぎました。」
「先生な先生。俺だって、別に嫌だったわけじゃねーんだよ。ただ、限度ってもんがあるだろうよ。」
「うん。渚さんに諭されて冷静に考えたらやりすぎたなって反省した。これからは相手に怒られない程度にやり過ぎて見ようと思う。」
「…やり過ぎて反省したんじゃねーのかよ。」
「だから、怒られない程度にやるんじゃん。」
「ふは そーかいそーかい。精々がんばれよ。」
そう言ってキャラに似合わず爽やかに笑った松下たつのりを相棒におさめると、なぜか爽やか笑顔があきれ顔に変わった。
「お前な、オレのことは散々撮っただろ?あっちで練習に集中もせずにソワソワしてる単純バカたちのこと撮ってやれよ。」
「あたしはあたしが撮りたいと思ったものを撮るんですよ。」
「…お前…そんなにオレのこと撮りたいってわけか……。」
「なに気持ち悪い顔で気持ち悪いこと言ってんっすか?松下たつのり寝ぼけてます?
あ、ともやんが呼んでるみたいなんで行ってきますね。」
「…とりあえずオレは、お前に先生と呼ばせることを目標に頑張るわ。いってら。」