89×127

というわけで、松下たつのりの話が終わった後、一人手を交差してクルンってねじって中を覗くも、やはり何も見えず。



と思ったら、隙間から渚さんが見えた。



かなりのあきれ顔なのは気のせいだろうか。


「何やってんの…?」


「じゃんけんの技と言ったらこれしか思いつかなくて。渚さんはこれでなんか見える人かい?」


「そんなんで勝ち手が見えたら苦労しないでしょ。所詮じゃんけんなんて確率の問題なんだから、そんなんやっても無意味だよ。」


「ちがうよ!じゃんけんは心理戦だよ!相手が何を出すのかを先読みしてそれに勝つ手をだすというね!!」


「…なに熱くなってんの。心理戦なら余計にそんな腕ねじる必要ないじゃん。」


「こ、これは、相手に何を出すかを読ませないための防御策だよ!たぶん!」


「はいはい。わかったわかった。じゃあ今見えたものであたしとじゃんけんしてみる?」


「の、望むところだ!かかってこい!!




やれやれみたいなアクションヤメテください!




< 72 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop