89×127


「いくよ?」


「ちょ、ちょっと待ってよ!」



手を交差してクルンってねじって中を覗く。


奥の隙間の形を見るのか、手に浮かんだ皺の本数をみるのか、もはやなにを見ても何にも見えない!!



「もういい?」


「…オーケー見えたぜ!いくよ!じゃんけん…ポン!」





「…ほら、意味ない。」


「なぜだ、なぜ負けた…完全に見切ったはずが…」


「はいはいウザいウザい。意味のなさがわかったなら、さっさと1限の準備するんだね。」



さらっとウザいって言われたぜ。二回も。

あれかな、大事なことだから二回言ったのかな。



てか見切ってないもん、何も見えてないもん、勝てるわけないよねこれ。



「…勝ち取らないとスライド見れないんでしょ?」


「うん、そう。」


「きっと、あんたの場合ごちゃごちゃ考えないで勢いでいったほうが勝てるよ。折角つくったもの見たいなら、勢いで戦ってきな。」


「…うん!勢いだけで勝ちとってみせる!!」




結局何事も気合いと勢いだよね!






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