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「お顔が赤いですよひかりさん?」
「気のせいだ。お前の目がおかしい。」
「お、恭介ー…!」
「えっ……?!」
ともやんがあたしの後ろに向かって手を
振る。
まるでそこに誰か知り合いが現れて挨拶するかのように。
今の流れじゃ完全に中川くんだ。
名前呼んでたし。
マジかそれはちょっとと言うかかなり嬉しいけど、今会ったら完全にテンパる。
テンパって何かしら変なこと言う予感しかしない。
なんて嫌なフラグなんだそれ。
しかもともやんの前でとか、かなりまずいぞ。
絶対馬鹿にされるぞそれ。
うわぁどうしよう!
「……あー、真鍋?」
「なんだ。」
「えーっと……なんか、ごめん。」
「…なにがだ。」
「今のはオレの嘘です。」
その言葉を聞いてバッと後ろを振り向くと、そこに中川くんの姿はない。