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感謝
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それからのあたしはすごかった。
中川くんの姿がちらりとでも視界に入ればとりあえず退避。
話しかけられようものなら全力で逃走。
渚という超信頼できる盾を構え、日々盾の影に隠れながら廊下を歩く。
ただし、ともやんの姿が見えれば恨みパンチを食らわすために急接近。
この場合、盾は超攻撃型の矛に早変わりだ。
なんだかんだこの状態を一番楽しんでるのは渚だったりすると思う。うん。
そんな精神的になんとも疲れる毎日を過ごしているあたしに、松下たつのりが1つの朗報をもってきたのは定期考査を明日に控えた7月下旬。
クラスの招待状ゲットした中のひとりが、どうしてもその日いけなくなってしまったらしく、披露宴の席が1つ空いてしまったとのことだった。