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「本当はみんなから、お前には言うなって言われてたんだけど、お前どうせ本当のこと言わないと行くって言わねーだろうから話してやれって亀井に言われた。」



さすが渚さんあたしのことよくわかっていらっしゃる。


でも、

「本当に、あたしが行ってもいいんですかね?」


「いいんじゃねぇの?あいつらがお前に行ってほしいって言ってんだから、むしろ行かねぇと反感買いそうだぞ?あいつらのことだし。」


「…たしかに。」




うちのクラスは基本的に愉快なお人好しが多い。


アホやる時はアホやるし、真剣モードもちゃんと持ち合わせている。


そしてなにより、人に優しい奴らばかりだ。



「ほれ、これ、招待状。ちゃんと礼言っとけよ。」


「明日の朝、時間もらえますかね?」


「テストに支障がない程度になら。」


「ありがとうございます。」



お人好しなみんなにちゃんとお礼言わないと、披露宴に行っても楽しめない。





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